1薬物療法
気分安定薬や、非定型抗精神病薬が、第一選択となります。薬によって「血中濃度を測定しながら治療していくもの」「発疹が現れる可能性があり、少量から開始する必要があるもの」「体重をコントロールし、血糖値をチェックするもの」などもあり、きめ細かく対応しながら有効な薬物療法を目指します。
2心理社会的療法
患者さんみずからが疾患について学習し、正しく理解できるように、心理教育をおこないます。生活リズムの乱れが、症状不安定化の誘因となる事が知られているため、起床・就寝の時間、人と接した度合い、気分などを、毎日記録して、コントロールしていくことを目指しています。
また、やるなら徹底的にやりたい、中途半端なのはやらないのと同じだと考える方が多く、どうしても極端な行動パターンに陥ってしまいがちです。継続して走れるイメージをもって日々を過ごせるようなアドバイスを行っています。
3背景に隠れた要因へのアプローチ
従来は、躁うつ病は、循環気質(社交的、同調的で親しみやすい、浮き沈みが激しいなど)が特徴とされていましたが、長年の診療経験から、必ずしも循環気質とは言えない方も多くみられると考えております。Ⅱ型と診断した場合は、性格的な特徴、考え方の癖、発達障害や不安障害の併存など、背景に隠れた要因へのアプローチが必要です。当院では、患者さん一人ひとりに応じて、オーダーメイドで対応いたします。